とある内向型のASDブログ

発達障害について書いています。

「一人でニヤニヤしてしまう…。」それ、もしかしたら、失笑恐怖症かも?②



こんにちは、マシロです。

 

本記事は、前回の

「一人でニヤニヤしてしまう…。」それ、もしかしたら、失笑恐怖症かも?①”

の続きになります。

 

前回の記事を閲覧してから、本記事を閲覧してくださると、スムーズに読めると思います。

 

「一人でニヤニヤしてしまう…。」それ、もしかしたら、失笑恐怖症かも?①”

maashiro.hatenablog.com

目次

 

失笑恐怖症を持っている人が感じていること

 

失笑恐怖症を抱えて生きてきた僕が、一人でニヤニヤしてしまうことにより、感じていたことを書きます。

 

失笑恐怖症を抱えている方は、いくつかは共感するのではないでしょうか?

 

また、身近なところで、失笑恐怖症のような方がいたら、その方の感情を理解できると思います。

 

①本人は、「一人でニヤニヤ」してしまうことを、とても気にしている。相手に、申し訳ない、と思っている。

 

よく一人でニヤニヤしてしまう人は、

 

「自分が、一人でニヤニヤしてしまうこと」を認識していることが多いです。

 

そして、一人でニヤニヤすることの弊害も理解しています。

 

そのため、一人でニヤニヤしてしまうことを、とても気にしています。

 

また、周囲の人が原因でニヤニヤした場合、「ニヤニヤして申し訳ない」と本気で思っています。

 

②誰かに「ニヤニヤしていること」を指摘されると、不安になる。素の自分を出しにくくなる。

 

失笑恐怖症の人は、好きでニヤニヤしているのではありません。笑ってはいけないところで、笑ってしまうことを、恐れています。

 

学生の頃に、僕が部室だったり、他に人がいるところで、

 

「一人でニヤニヤ」してしまった時に

 

「なんで笑っているの?(なんでニヤニヤしているの?)」

「なんで、いつも笑いをこらえようとしているの?」

 

と、人から言われたことが、よくありました。

 

そのときに、

「あ、いやいや、思いだし笑いしちゃって…」

「近くにいた○○君がなんか面白くて…」

「人といる時は、いつも笑顔を心掛けているんだ」

 

という意味不明な言い訳をしたりして、ごまかそうとしていましたが、相手からは、「本当か?」と思われていたと思います。

 

「やばい、ニヤニヤしているのが見つかった…」

「変な奴だと思われる」

「ニヤニヤする人と思われる」

 

と言った感情が浮かんできて、頭が不安で真っ白になっていました。

 

また、人から

 

「なんで笑っているの?」

 

と指摘されるのが、恐怖だと思っていたので、普段、僕と接しているけれど、僕があまり得意でない人に対しては、

 

指摘されるのが怖いから(話の流れで言われるのが嫌だから)

 

あまり接しなかったこともあります。

 

③普段、笑顔が少ないのに、笑うところでないところで、笑う、という矛盾したことが起きている。(発達障害当事者)

 

これは、発達障害当事者によくあることですが、発達障害さんは、無表情であることが多く、人から

 

「怖い人」

「私といるのが面白くないの?」

 

と思われやすく、人間関係が苦手な傾向にあります。

 

しかし、こんな特性があるにも関わらず、本来は、

 

・人といる時は、会話を楽しんだり、一緒にしていることで、自然な笑顔をするべきなのに(笑顔でいるべきなのに)、無表情でいて、なかなか人間関係がうまくいかず

 

・合唱の練習中や、真剣な会議中といった、笑うべきでないところで、

ニヤニヤしてしまう

 

という真逆な笑顔をしてしまいます。

 

④笑ったらダメ!と思って、抑えようとすると、ぎこちない感じになる。

 

親を車に乗せた時の話のように、

 

一定のシーンで、「ここでニヤニヤしてしまう!」

 

というところがあります。そういう時は、「笑ったらダメ!」と思いやすく、話がぎこちなくなったり、など普段の自分とは違う感じになってしまいます。

 

⑤周りに「なんでマシロは、ニヤニヤしているの?不気味な人」と思われていると思っている。

 

これは、失笑恐怖症の方なら、全員感じていると思います。

 

特に日本人は、同調を強く求めます。

 

場違いなところで、ニヤニヤすると、誰かは、

 

「なんでニヤニヤしているの?不気味」

 

と思ってしまう、と思います。

 

誰かに、嫌がられるのは、つらいですよね。

 

でも、失笑してしまうのです。

 

 

「一人でニヤニヤしてしまう」対策法

 

僕は、一人でニャニヤすることを、気にするようになって、様々な感情を抱えてきました。

 

しかし、対策法を行ってきた結果、現在では、時々失笑することはあるものの、あまり気にならない程度に収まりました。そこで、僕が行ってきた対策法・考え方をご紹介します。参考になったら、嬉しいです。

 

対策①:失笑しそうになったら、「痛み」で注意のベクトルを変えよ!

 

失笑恐怖症の方は、一人でニヤニヤしてしまうと(もしくは、ニヤニヤしそうになったら)、

 

「笑ったらダメ!」

 

と、強く思ってしまうと思います。しかし、こう思う程、逆に、笑いがこみあげてしまうと思います。

 

感情で抑え込もうとしても、意味がないんですよね。

 

そこで、知人に紹介してもらったのが、

 

「痛みで注意のベクトルを変える」

 

ことです。

 

「どういうこと?」と思う方がいらっしゃると思うので、説明します。

 

みなさんは、ケガをして痛い思いをしている状態で、人から話しかけられた時に、痛みが強くて、話を集中して聞けなかった、という経験はないでしょうか。

 

この現象を利用して、失笑を和らげることができます。

 

僕は、失笑しそうになったら、

左手の人差し指の爪を、

左手の親指の腹に、強く当てると、

その痛みに注意がむいて、

失笑が収まったことがあります。

イメージ写真

このように、他の注意にベクトルを向けてみましょう。

 

他にも、マッサージボールや、ごつごつした石を強く握るのも効果的です。

 

対策②:失笑してしまう時を認識しよう。

 

みなさんは、失笑した時、どういったシーンで失笑してしまったか、覚えていますか?

 

失笑した時、頭が真っ白になって、記憶が曖昧になりやすいかもしれませんが、後で、

 

・いつ?

・だれがいる時に?

・周りの状況(人数、人との関係)

・何が原因で?

・どんな感情をもって?

・失笑してしまったか?

 

メモ(スマホ、紙、どちらでもいいです)に記録しておきましょう。

 

紙に書くことで、頭の中の記憶を整理し、冷静に分析できます。

 

すると、だいたい、自分はどういった時に失笑してしまうのか、把握できます。僕の場合は、だいたい、

 

・周りに人がいる時

・どちらかというと、真剣な時

・おもしろい人がいるのを見た時

・つまらない作業をしている時

 

に、ニヤニヤしてしまいます。

 

また、分析していると、「似たようなシーンで」失笑してしまうことが分かると思います。

 

対策③:事前に症状を伝えておく

 

これ、とても重要です。

 

言うのが怖くて、できない人が多いんですよね。

 

なぜ重要かと言うと、

 

「事前に言っておくことで、相手は、『悪気はないんだな。がんばって直そうとしている。』と思ってくれる」

 

からです。

 

ただ、注意点としては、

 

・話す相手をよく考える

・こういうクセがある、と伝える時に、直そうと努めている

 

ことに気を付けてほしいと思います。

 

・話す相手を考える、というのは、(多くの人と接していて分かると思いますが、)

 

「人によって受け止め方は違うし、平気で他人に言ってしまう人もいる。」

 

からです。

 

なので、初対面では、あまり話さない方がいいか、と思います。

 

何回も会って、「この人になら、話しても受け入れてくれるだろう。人にも話さないだろう」と確信できる人に話すといいと思います。

 

 

対策④:「自分は今、ニヤニヤしているんだ」と言う(口に出して言えないなら、心の中で言う)

 

これは、「メタ認知」というものですが、簡単に言うと、自分を客観的に見る、ということです。

 

「人が周りにいるのに、ニヤニヤすると、周囲から変に思われるのに、ニヤニヤしてしまうことがある。」

 

これは、失笑恐怖症の方なら、避けたいことです。

 

でも、こう思っているのに、避けられずにニヤニヤしてしまう。

 

この時、もしかしたら、自分のことを客観的に見れていない可能性があります。

 

そこで、していたことが、

 

「あ、俺、今ニヤニヤしている。ニヤニヤしてる。ニヤニヤしてる。」

 

と、何度も自分に言い聞かせることです。

 

すると、冷静に判断することができ、失笑を抑えられます。

 

 

対策⑤:失笑恐怖症の方は、想像力がある?一人でニヤニヤするのは「才能のつぼみ」だと考えよう!

 

音や人、空想でニヤニヤしてしまったら、メモを取った方が良い。

 

と、②で説明しましたが、失笑してしまった時に思っていたことは、「何かおもしろいネタにつかえるのではないか?」と考え、記録に残しておきましょう。

 

なぜかというと、ニヤニヤした時に思ったことは、失笑恐怖症でない人は、なかなか想像できないことだから。唯一無二の可能性を秘めています。

 

もしかしたら、そのネタを、youtubeなどの動画編集や、ブログ、小説の執筆、などに活かせるかもしれません。

 

失笑恐怖症は、「想像力のあらわれ」

 

なのかな、と思っています。

 

もちろん、失笑恐怖症を抑えていくべきですが、決してひどいものではない、と捉えるようにしましょう。

 

芸能界では、蛭子能収さんや、ジミー大西さんが、失笑恐怖症ではないか、と言われています。

 

お二人とも、マンガ家や、画家としてご活躍されています。

 

失笑恐怖症は、「豊かな才能のつぼみ」でもある、と思います!



 

失笑恐怖症は、想像力がある証拠です!

 

失笑恐怖症の方は、

 

「ニヤニヤしてしまうのは分かっているけれど(人からきらわれてしまうのではないか?というのは分かっているけれど)、ニヤニヤしてしまう」

 

という相反した感情を持ってしまって、つらいですよね。僕もつらいです。

 

しかし、様々な対策をした結果、かなり気持ちが安定して、失笑を減らせた、と思います。

 

また、想像力があることの証拠でもあります。

 

そう考えると、うれしい副産物、ではないでしょうか。

 

失笑恐怖症、という名前自体、おそらく、全然浸透していないと思いますが、意外と身近にいると思います。

 

本ブログで、失笑恐怖症、という言葉の知名度が、少しでも上がったら嬉しいです。